神秘的な形を持つ野菜、ロマネスコ
冬から春にかけて旬を迎えるロマネスコ。ロマネスコ?なにそれ?と思われた方は多いのではないでしょうか?この双葉から果たしてどんな形の野菜に育つのか?おわかりになりますか?

双葉はブロッコリースプラウトとそっくり。
想像してみてください。。。
答えは、これ。

カリフラワーやブロッコリーに似ていますが、その形はまるで幾何学模様。小さなピラミッドが無限に連なっているようにも見える、不思議で美しい姿をしています。
イタリアの野菜「ロマネスコ」です。
「broccolo romanesco (ローマのブロッコリー)」と言われる、ブロッコリーやカリフラワーの仲間のアブラナ科の野菜です。

名前の由来になっているだけあって、葉っぱや茎がブロッコリーに似ていますね。
アブラナ科の野菜ならば、健康や美容効果も大いに期待できそう!
実は、栄養価もブロッコリーやカリフラワーの良いところを受け継いでいる、「最強のハイブリッド野菜」なんです。
今回は、そんなロマネスコの魅力をお伝えしていきます。
ロマネスコの栄養価と健康効果
ロマネスコは、ブロッコリー(ビタミンCや葉酸が豊富)とカリフラワー(ビタミンKや食物繊維が豊富)の両方のメリットを持つ優秀な野菜です。
(1) 豊富なビタミンCで免疫力&美肌サポート
ロマネスコには、ビタミンCが豊富に含まれています。風邪予防や抗ストレス効果、そしてコラーゲンの生成を助けることで美肌効果も期待できます。ビタミンCは熱に弱い性質がありますが、ロマネスコは加熱しても比較的失われにくいと言われています。
(2) アブラナ科特有のファイトケミカル
アブラナ科野菜の最大の魅力である機能性成分も、もちろん含まれています。
- スルフォラファン: 肝臓の解毒作用を高め、抗酸化作用やがん予防に役立つことで注目されています。
- イソチオシアネート: ロマネスコの持つほのかな辛味成分で、体内の酵素を活性化させ、デトックス効果や免疫力向上に貢献します。
(3) 食物繊維で腸活と体重管理を応援
ロマネスコは食物繊維も豊富です。
フラクタル構造の世界一美しい野菜
ロマネスコの最大の特徴は、その特異な形にあります。これは「フラクタル構造」と呼ばれるもので、全体の一部が全体の形と同じ形をしているという自己相似性の幾何学構造を持っています。
円錐形の部分は、ブロッコリーやカリフラワーと同じように蕾(つぼみ)で花蕾(からい)と呼ばれています。
円錐形の花蕾が螺旋状に増えていって、その集合体のロマネスコ全体の形も、花蕾と同じ形をしています。小さなつぼみの一つ一つが、全体と同じ螺旋状の形を繰り返すことで、あの神秘的な形が生まれているのです

自然界にこのような性質をもったものが存在するなんて。。。そして、ロマネスコは世界一美しい野菜と言われています。
ゴージャスな食卓に似合いそうですね。
新芽の植え替え

9月のある日、畑(世田谷等々力鈴木農園さん)にに行きました。あいにく雨のため、屋根の下で出来る作業をお手伝いしました。
種から発芽したスプラウトの、ひょろんと長くなった茎の部分をポットの中央において、土をかぶせて写真のようにほんの少しだけ茎が地上に出るように植え直していきます。小さくて細いので、慎重に行いました。
真ん中にくるように、そしてちょうどいい深さに植えるのに慣れるまで少々苦労しましたが、慣れればぐんぐん作業ができるようになりました。

こんな籠がたくさんできました。
順調にいけば12月には収穫の予定です。
クリスマスから年末年始の食卓にお届けできるのを楽しみに、このあとどんなふうに成長していくのか見守っていきたいと思います。
🍴 おすすめの食べ方と調理のコツ
ロマネスコは味にクセがなく、ほんのりとした甘みとコリコリとした食感が特徴です。
スープや炒め物に:ブロッコリーやカリフラワーの代わりとして使えば、見た目も楽しく、栄養満点の一品になります。
シンプルに茹でて:塩茹でした後、オリーブオイルと塩胡椒で和えるだけで絶品の付け合わせになります。加熱しすぎると独特の食感が失われるため、火を通しすぎないのがコツです。
サラダやマリネに:茹でたロマネスコを小さくカットし、カラフルな野菜やドレッシングと合わせれば、食卓を華やかに彩ります。
ロマネスコ(コカリッコリー)のレシピはこちら
引用元
- 文部科学省「日本食品標準成分表」(ロマネスコの栄養価データ)
- 農林水産省・各研究機関によるアブラナ科野菜の機能性成分に関する研究データ
- 日本食品分析センター