ヘアカラー後の頭皮ケアのために、『ZEROカラーケアフォーム』を企画開発し、出発した「エブリカラーデイズ」。今、もっと頭皮や髪を健やかに保つため、野菜という自然からの栄養に注目しています。
そもそも、「農業」へと着目を始めたのはなぜだったのでしょうか。代表の1人であり、美容師・毛髪診断士である鈴木大地が、その理由を語ります。
Contents
「 適切なカラーケアを伝えたい 」 エブリカラーデイズの立ち上げと 毛髪診断士の取得
エブリカラーデイズを立ち上げる前は、美容師を経てヘアケアメーカーでインストラクターや企画開発、営業などの仕事をしていました。長くヘアケアに関する仕事に携わってきたのですが、ふと考えたとき「そもそも髪がなければヘアケアができない」と気づいたんです。ヘアケアに関する勉強は生活全般からの視点で続けていたこともあり、さらに知識を深めようと、毛髪診断士※の資格を取得しました
※毛髪診断士…顕微鏡などを使って毛髪の状態を見て、的確にアドバイスできる技術を持つ専門家。
エブリカラーデイズは、ヘアカラーケアの専門ブランドとして、当時、同じ美容メーカーで働いていた山口とともに始めました。
実は私たち自身、若い頃から白髪に悩んでいて頻繁に白髪染めをしていました。でもヘアカラーってケアをしないと、頭皮にどんどんダメージを与えてしまうんですね。せっかく髪が綺麗な色になって自分の気分も上がるのに、髪や頭皮を傷める原因になるのは、やはり残念なことです。
だから自分たちと同じようにヘアカラーをしている方全員に、カラー後の正しいケア情報とアイテムをお届けするため、エブリカラーデイズを立ち上げました。
現在は、ヘアカラー後に髪や頭皮を傷める原因となる残留物をなくすためのケアアイテム、『ZEROカラーケアフォーム』を販売しています。
コロナ禍で始めた農業。 自然 との触れ合い は 「体が活性化されるよう」
『ZEROカラーケアフォーム』が完成し、さっそく販売を開始しようとしたところで、コロナ禍に突入。最初の緊急事態宣言中、ずっと家の中で仕事をしていたので、運動不足解消のために近所を散歩するようになりました。
そんなとき、偶然近くの畑で作物を育てている方を見かけたんです。その時ふと「自分もやってみたい」と思いました。実は、私自身も家でレモンやユーカリ、ハーブなどを育てていましたし、母の実家も農業をしていたこともあり、畑や作物を育てること自体を身近に感じていたんです。
しかもその畑はよく見ると空いているところがあって。散歩しながらどうしても気になり、意を決して畑にいる人に声をかけてみました。すると、余っている畑を使っていい、と快く承諾してくれたんです。それから私の農業ライフが始まりました。
自然と触れ合うことは、思っている以上に自分自身の体や心に癒やしを与えてくれました。雑草を抜いたり畑を耕したりと、体を動かすことで運動不足の解消にもなりますし、何より外の空気を吸って汗をかいていると、体全体が活性化されるようで、元気になりました。
土を触っていると、普段は苦手な虫と出会うこともあるのですが、自然の中に自分がお邪魔している、という感覚なので驚かないんです。家の中で見つけるとびっくりしてしまうのに(笑)。畑の中にいると、自分も自然の一部なのだな、と感じますね。
あとは、農業を始めてから新しい人とのつながりができたのも、うれしい変化でした。野菜の育て方を教えてもらったり、美味しい食べ方を教わったり。このさまざまな出会いも、農業の魅力の一つですね。
旬の野菜を旬のうちに!「ヘアケア」×「農業」から 生まれた
【 kuwatote (クワトテ) キッチン】
畑で野菜を育て始めてから、「自分が普段食べている物の栄養ってどんなものなのだろう」と考えるようになり、野菜について調べ始めました。
すると、実は髪の健康に通じることが多く、それは目からうろこが落ちるような発見でした。さらに、食べるタイミングに関しても「旬のうちが一番栄養価が高い」ということもわかり、旬の野菜を食べれば髪も健やかになるのでは、と気づきました。
しかも偶然、同時期に山口も農業を始めていることを知り、仕事の話以外に農業の話をするように。お互いに「採れすぎてしまった野菜をどう使うか」について悩んでいました。そのうちに、「最近は家庭菜園をする人も増えているし、同じような悩みを抱えている人も多いのでは?」と思い始めたんです。
髪や頭皮の健康のためには、まず健やかな体づくりが大切。だからこそ、髪や頭皮に良い、旬の野菜を旬のうちに食べよう、ということを伝えていきたいと考えました。
さらに、無農薬で育てた作物で、見た目によって売れなかった野菜のロスを軽減するため、生産者さんとつながり、栄養のある野菜を有効活用したい。
そこで「kuwatoteキッチン」の事業を立ち上げることにしました。一見、「ヘアケア」と「農業」なんて、まるで遠い、すれ違うこともないような分野だと思いますよね。でも自分が携わってみたら、実は大きな繋がりがあることがわかりました。
「育毛料理研究家 鈴木大地」として 内側からのヘアケアを提案したい
「kuwatoteキッチン」では、旬の野菜を使ったレシピの紹介や、オンラインマルシェで旬の野菜や果物など作物の販売をしています。
「旬の野菜」を、調理方法と一緒に紹介しながら、新鮮な野菜の栄養をたっぷり摂って、体の健康とともに髪と頭皮の健康のケアをサポートしていきたいと思い、活動しています。
今後は、ヘアケアに良い野菜を育てて、その活用方法を伝えていきたいと考えています。例えば、にんじんやカボチャなどの色の濃い緑黄色野菜に多く含まれるβカロテンは、体内でビタミンAに変換され、皮膚の健康を保つ効果があります。特に皮膚の新陳代謝を高める作用があるので、新しくて健康な頭皮への生まれ変わりをサポートして、抜け毛や薄毛対策にも効果が期待できるんですよ。
農業を始めてから料理にも興味が出てきて、家で少しずつ料理をするようになったのも、私にとって大きな変化。ゆくゆくは「育毛料理研究家」として、美味しい食べ方を紹介していく予定です。今までは外側からのヘアケアを伝えていましたが、これからは内側からのアプローチの大切さも同時に伝えていきたいですね。
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プロフィール
鈴木大地(すずき・だいち)
美容師を経て、ヘアケアメーカーにてインストラクターやヘアケア商品の企画開発に携わる。自身の白髪や抜け毛の悩みから、髪について研究し、2019年に毛髪診断士を取得。同年に山口かをるとともに「エブリカラーデイズ」の代表として起業。『ZEROカラーケアフォーム』の企画開発、そしてお客様の髪や頭皮に関する相談を行っている。
写真:鈴木智哉 取材・文:関由佳