顔や体のスキンケアは習慣づいている方は多いですが、頭皮はどうでしょうか?実は頭皮も老化が進むと、さまざまなトラブルが発生します。さらに、頭皮の老化は顔の老化にも影響があるのだとか…!そこで元美容師で毛髪診断士の鈴木大地が、頭皮のエイジングケア方法についてご紹介します。
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頭皮の老化って?
頭皮老化とは、頭皮が酸化することを意味します。酸化とは、活性酸素によって細胞が攻撃されてしまうこと。体が酸化すると、老化現象が起こるんです。
頭皮が老化すると、髪を作る毛母細胞が活発に働かなくなるため、髪の成長がグッと遅くなり、健康な髪が生えづらくなります。髪の生え変わりを表すヘアサイクルには、毛が生え始める「発生期」、伸びて成長していく「成長期」、抜けていく「退行期」があり、成長期の期間が長いと髪が増えてくるんです。ところが頭皮の老化が進むと、毛の成長期が短くなり、髪の毛自体が減って薄毛につながってしまいます。
さらに、毛母細胞の隣りにはメラノサイトという髪の毛に色をつける、メラニンを作る細胞があります。頭皮が老化すると、ここが弱くなってしまうので、白髪が増えるんです。
顔の老化は頭皮の老化から始まっている!?
お肌の曲がり角が35歳と言われますが、頭皮も同じ。個人差はありますが、やはり30代後半くらいからなんらかの老化が始まります。
顔のたるみや目じりのシワ、ほうれい線などが気になるのもその頃かなと思うのですが、実は頭皮から始まっている可能性もあるんです。頭皮も顔も一枚の皮でつながっているので、頭皮が老化して硬くなり弾力がなくなると、たるみがはじまります。こめかみや耳の上あたりにたるんだ頭皮が溜まってくるのですが、それが髪の生えグセやうねりの原因になると同時に、顔のシワの原因にもなります。
私としては、ぜひ顔のケアにかけている10分の1を頭皮のスキンケアに充てて、さらに効果的なエイジングケアをしてほしいと思います。
頭皮のエイジングケア方法4つ
頭皮のエイジングケアで大事なのは「紫外線ケア」「頭皮マッサージ」「保湿」「抗酸化作用の高いものを食べる」といった4つの方法です。
●紫外線ケア
顔と同じように、紫外線はシワやたるみの原因になります。また頭皮を乾燥させ、抜け毛を招く要因にもなります。
手っ取り早いのが帽子をかぶったり日傘を差したりといった、物理的に紫外線を遮断する方法です。その他には、髪専用のUVスプレーを吹きかけてもいいでしょう。スプレーを使う場合は、ムラなく頭全体にかけるのがコツです。
●頭皮マッサージ
頭皮を上に引き上げるようにマッサージをします。頭皮を柔らかくしてたるみやシワのケアをすることと、マッサージによって血流をアップして、白髪や抜け毛を予防します。毛母細胞は血液から栄養を受け取って成長していくので、髪にとって血流の良さはとても大事です。
●保湿
お風呂上りに顔に化粧水をつけるように、頭皮もシャンプーをした後は乾燥しやすいので、しっかり保湿をしましょう。
どんなものでもいいのですが、スプレー式のものや頭皮専用の化粧水が使いやすくておすすめです。頭皮をサッパリさせることが目的のアルコールの入っている化粧水は、清涼感があって気持ちいいのですが、揮発してしまい頭皮の水分を奪ってしまうため、逆効果になってしまいます。保湿のためには、アルコールの入っていない化粧水がいいでしょう。
●抗酸化作用の高い食べ物を食べる
外側からのケアは上で挙げていた方法になるのですが、内側からのケアも大切です。やはり健康な頭皮や髪を保つには、体自体が元気である必要があります。
抗酸化作用の高い食べ物は、酸化防止に役立ちます。抗酸化作用の高いものとして代表的なのが、緑黄色野菜。豊富に含まれるベータカロテンは、毛母細胞を活発にさせます。
すべての健康は体から!
体が酸化すると、顔も頭皮も老化が始まりやすくなります。部分のエイジングケアとして外側からケアを取り入れつつ、内側からも旬の食材から栄養を摂って、全身のエイジングケアも意識してみてください。
すべては体の健康が基盤になります。抗酸化作用の高い野菜を積極的に摂って、髪も顔もはつらつとした、健やかな体を作りましょう。
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<プロフィール>
鈴木 大地(すずき・だいち)
美容師を経て、ヘアケアメーカーにてインストラクターやヘアケア商品の企画開発に携わる。自身の白髪や抜け毛の悩みから、髪について研究し、2019年に毛髪診断士を取得。同年に山口かをるとともに「エブリカラーデイズ」の代表として起業。『ZEROカラーケアフォーム』の企画開発、そしてお客様の髪や頭皮に関する相談を行っている。
取材・文:関由佳