驚異の繁殖力「ナガミヒナゲシ」

立春とはいえまだ寒い2月。
今は畑は端境期なので、2週にわたって「ナガミヒナゲシ」という雑草抜きのお手伝いをしました。

「ナガミヒナゲシ」はオレンジ色の一見かわいいポピーにも見える雑草です。
殖力が非常に強いため、成長して花を咲かせる前=寒い今のうちに駆除します。
駆除方法は、手で根っこごと取り除くシンプルな方法です。

ナガミヒナゲシの毒性

ナガミヒナゲシは害虫などから身を守るための毒性成分を持っており、ヒトが触るとかぶれることもあるとか。必ず手袋をして抜きましょう。
(自分はいつも手袋はしているものの、手を洗わずに帰ることが多いので大反省です…)

また、この成分は他の植物の生長を阻害することもあるようなので、徹底的に駆除していきたいです。

わたしが育てているホーリーバジルの畝にもたくさん生えていました!

ナガミヒナゲシの花
花を咲かす前の段階で除草する

ナガミヒナゲシの特徴

ナガミヒナゲシは高くならず放射状に這って生育する「ロゼット植物」のため、土にへばりつく感じで生えています。

そのため土が固い部分に生えていると抜きにくいのですが、耕した柔らかい土の上を好んで生えるので、抜きやすいケースが多いです。

いいんだか悪いんだかですが…

大事な野菜の芽に害を与えてしまうといけないので、今後は見つけたらすぐに抜きます!

ロゼット植物とは


ちなみに、ロゼット植物は葉を放射状に広げることで光が当たる面積が増え、太陽の光が少ない(短い)真冬でも光合成を効率よく行っています。

こうして、春になると蓄えた栄養分で勢いよく茎を伸ばして目立つ高さまで成長し、(一般的には)風や昆虫の力を借りて受粉をして花を咲かせ、遠くまで種を飛ばします。

ナガミヒナゲシは一個体に約100個の実をつけ、一つの実に1,600粒程度の種子が入っているとのこと。
つまり1本でおよそ16万粒の種を持つ、極めて強い繁殖力を持つ植物なのです。

見た目がかわいいからそっとしておくのは、危険かも。
ご自宅の近くで見かけたら、そっと抜いて袋に包んで種が飛ばないようにしておきましょう。

美味しいロゼット植物~ちぢみほうれん草

ロゼット植物は、雑草ばかりではありません。
今が旬のほうれん草の仲間にもロゼット状のものがあります。
茎の部分が甘くて、お鍋に入れてポン酢でいただくと本当に美味しいです。

ちぢみほうれん草

詳しくは、【冬野菜物語】ホウレンソウをご覧くださいね。

山口かをる(畑料理研究家)

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