スーパーなどでカラフルなエディブルフラワー(食用花)を見かけたことはありませんか?
飾り用だから、お客様が来たときとか何か特別の日のためのものと思ってスルーしがちですが、いつものごはんに取り入れてみると、食卓が華やかになって一機にテンションが上がります。
白い器を使うと美しく見栄えがしますが、色のある器に入れても明るく楽しくなりますよ~
Contents
いつものごはんに取り入れたいエディブルフラワー
エディブルフラワーとは?
エディブルフラワーは、食べるために農林水産省のガイドラインに基づき安全に育てられたお花です。その見た目の美しさから、サラダやデザート、ドリンクに彩りを添えてくれます。
日常の食卓にエディブルフラワーを取り入れることで、料理が一層華やかになって気持ちが上がりますよ。
エディブルフラワーの色にはうれしい栄養成分が含まれている!
エディブルフラワーには、ビタミンやミネラル、食物繊維等が豊富に含まれているものが多く、美肌や健やかな体を保つのに役立ちます。また、抗酸化物質も多く含まれているので、シワやシミを予防する効果が期待されます。
例えば、私たちに馴染があるマリーゴールドもエディブルフラワーの一種です。抗炎症作用があるため、昔は薬としても利用されていたと言われています。マリーゴールドに含まれるルテインには眼精疲労や眼病の予防効果が報告されており、サプリメント等にも利用されています。
エディブルフラワーをサラダやデザートに飾ったり、料理に使えば、見た目の華やかさだけでなく、栄養価もアップして、日常に彩りを加えることができます。是非、エディブルフラワーを特別な日だけでなく、ぜひ日常の食卓にも取り入れて、美と健康を手に入れてみてください。
カーネーション?
エディブルフラワーの食べ方
エディブルフラワーの黄色やオレンジ、赤などの鮮やかな色は、老化防止として知られている抗酸化物質の一つカロテノイドの色です。
カロテノイドには、β-カロテン、ルテイン、ゼアキサンチン、リコピンなどがあり、脂肪と一緒に摂取すると吸収が良くなる性質があります。
ですので、エディブルフラワーもサラダにはドレッシング、加熱する場合はオイルを使った調理法がお勧めです。
マリーゴールドなど比較的大きな花はがくや中心部などは固いので、花びらだけを散らすと食べやすくなります。
サラダの上に散らすと鮮やかに。赤い花はくせがなく食べやすかった。
パスタが華やかに!
出荷まで大切に育てられているエディブルフラワー
エディブルフラワーは食用として育てるため、使える薬剤は限られています。そのため病害虫対策や美しく育てるための肥料選びと管理は大変だそうで、大切に育てられた花は、
横山直樹(よこやま・なおき)『やさいの時間』2024年2・3月号「レアベジ探訪! プロに聞く」より
一輪一輪手摘みして切り花のように十分に水を吸わせて花束にし、切り口を保湿してから容器に詰めて出荷する。
そうです。
エディブルフラワーの主な産地は愛知県で、生産と普及に努めてきました。
いい状態で店頭に並んでいられる日数はわずかかもしれませんので、見つけたらぜひ手に取ってみてくだい。
エディブルフラワーを特別な日だけでなく日常の食卓にも取り入れて、美と健康を手に入れましょう。
エディブルフラワーの種類と特徴
エディブルフラワーの種類
エディブルフラワーとして流通しているものには、マリーゴールド、ゼラニウム、ナスタチウム、パンジー、ビオラ、スナップドラゴン、ナデシコ、ペンタス、キンギョソウ、プリムラ、コスモス、カーネーション、バラ等…などがあります。
エディブルフラワーは、色が鮮やかで観賞用として日常良く親しまれているものが多いです。
食べるために農林水産省のガイドラインに基づき安全に育てられたお花。園芸店で売っている観賞用の花は、食べることができませんので気を付けてくださいね。
日本でも馴染が深い食用花
日本でも昔から、菜の花や、食用菊は馴染が深いですね。
特に食用菊は、古くは不老不死に効くとして酒やお茶として飲用されていました。近年では、スーパーや八百屋で酢の物やお浸し用として販売されています。
なかでも、山形県や新潟県で栽培される紫色の大輪の菊、(品種:延命楽)は、甘い香りと苦みが独特で食用菊の王様と言われています。
新潟県では「かきのもと」と呼ばれ、食卓にお馴染みの食材だそうです。
食用菊「もってのほか」の語源
「もってのほか」の語源はなんでしょう?ご存知ですか?
「天皇家の御紋を食べるとはもってのほか」、「もってのほかおいしい」といったことから転化したと言われています。
「かきのもと」も「もってのほか」も、郷土料理では花びらを散らして、酢少々を加えてさっと茹でたあと後水で冷やし、お浸しにしたり、天ぷらにして食されています。
畑に咲くエディブルフラワー
菜の花ってどんな花?
「菜の花」とは、春に咲く4枚の花弁の黄色い小さいお花です。
菜の花と一口に言っても、様ざまな野菜の菜の花があるのをご存知でしたか?
菜の花は、アブラナ科の野菜の花芽のことで、ダイコン、カブ、コマツナ、ハクサイ、カリフラワー、ブロッコリー、カラシナ、ミズナ、チンゲンサイ、キャベツ…などの総称です。
畑で見ると、どれも似たような花なので素人には見分けがつかないです💦
畑の菜の花は、もちろんどれも食べることができます。
畑の菜の花 (世田谷等々力鈴木農園さん)
暖かくなった春の日(3/9)。菜の花に蜜蜂が
スーパーなどで流通している「菜花(ナバナ)」
菜花
食用としての菜花は花が開く前の蕾の状態で、茎が太いものが良いとされていますが、花が咲いてもいただけますので捨てたりしないでくださいね。
菜花や菜の花は、お浸しにしてお出汁とおしょう油、和辛子を加えると美味しい副菜になります。
同じ時期に旬を迎える、アサリやホタルイカと一緒にニンニクで味をつけたパスタもとても美味しいです。
抗酸化作用が高い、β-カロテン、ビタミンC、そのほかにもカルシウム、カリウム、食物繊維が含まれているうれしい食材です。
限られた時期にしか味わえないので、ぜひ春の生命のチカラをいただきましょう。
桜の花もエディブルフラワー
菜の花の次は桜の季節。
桜の花も塩漬けにしてスィーツに使ったり、桜湯としていただきますよね。
日本人にとって一番馴染深いのは桜餅や、道明寺ではないでしょうか。
桜の花には、老化の原因である糖化を防ぐ効果、さらには抗炎症作用もあるとされていますので、良い香りと共に食べて楽しみたいものです。
ルッコラもエディブルフラワー
独特の香りを楽しめるルッコラ。
実は「成長して花が咲いても美味しくいただけます。
オリーブオイルとレモンか酢、塩と胡椒だけのシンプルな味つけで、見た目と食感と充実感を味わえます。
ルッコラを育てている方、ぜひ召し上がってみてください。
ローストビーフを乗せて、さっぱりボリュームサラダ
いかがでしたか?
食べられる花=エディブルフラワーは、抗酸化成分や食物繊維を含む美と健康にうれしい食材です。
ぜひ毎日の食卓に取り入れて、目で楽しみ、旬を味わい、お花の生命力をいただいてみませんか?